1株500円と5,000円、
どっちが割安?
「安く買えそう」と「お得そう」。
似ているふたつを、見比べる時間。
何を見よう?
おかねちゃんの声で聴く
家事の合間や、ひと息つく時間に。
今日のお話を、耳からも一緒に。
※耳で伝わるよう本文を一部整えています。図・クイズは本文でお楽しみください。音声を開く ↗
「この株、1株500円だって」
「あっちは5,000円。こっちがお得かな?」
値札を見ると、つい小さい数字に目がいく。お買い物でも、そんなことはあるよね。
でも、株では「1株の値段が低い」だけで「割安」とは決められません。今日は、値札の横にもうひとつ数字を置いてみます。
値札だけでは、
まだわからない。
架空のミント社とピンク社。同じ業種の2社を、同じ時点・同じ1年間の利益予想で比べるとします。
まずは値札だけ。次に「利益も見る」をタップして、見える情報を増やしてみよう。
ミニ体験|値札の裏を、のぞいてみよう。
ミント社
1株の値段500円ピンク社
1株の値段5,000円でも、その値段が会社の利益に対して割安なのかは、まだわかりません。②をタップしてみてね。
※2社・金額・予想は説明用の架空例です。③はミント社の利益予想だけを変えた別の仮定で、実際の業績推移ではありません。どの場面も株価は固定。値動きや購入先を予測するものではありません。
②では、500円のミント社が利益の50倍。5,000円のピンク社は利益の20倍です。この利益との比較では、ピンク社のほうが相対的に低い倍率になりました。
一方、③の仮定ではミント社の利益を50円にすると、倍率は10倍に。同じ500円でも、利益が違えば見方は変わる。値札だけで決められないのは、こういうことなんだね。
ここでの「1株の値段」と、実際の取引で必要な購入額は別です。購入単位や手数料などは、取引するサービスで確認します。
今日の新しいものさし。
「利益の何倍?」
さっきの比べ方には、PER(ピーイーアール)という名前があります。日本語では「株価収益率」。難しそうだけど、まずはこの見方だけで大丈夫。
= PER(何倍か)②のピンク社なら、5,000円 ÷ 250円 = 20倍
会社全体の利益をそのまま使うと、会社ごとの株数の違いをそろえられません。だから、値段も利益も「1株当たり」にして比べます。
「1株当たりの利益」って、もらえるお金?
1株当たりの利益は、会社の純利益を1株分に換算した数字。EPS(イーピーエス)とも呼びます。基本的には、純利益を期中平均の株式数で割って求めます。
その金額が、そのまま配当でもらえるわけではありません。会社の利益と、株主に支払われる配当金は分けて考えてね。
PERは、利益に対して株価がどのくらいの水準かを見る道具のひとつ。さっきの例なら「20倍と50倍で、なぜこんな差があるんだろう?」と、中身を調べるきっかけになります。
低い数字を見つけたら、
次は「なぜ?」へ。
「じゃあ、PERが低い会社を選べばいい?」
そこも、数字だけでは決められません。次の3つを一緒に見てみよう。
01 同じ条件で比べている?
業種によって倍率の水準は違います。似た事業の会社か、利益の対象期間は同じか、実績と予想が混ざっていないかを確認。
02 利益は、続きそう?
たまたま資産を売った利益など、一度きりの要因で数字が大きくなる場合も。何でもうかったのか、今後の見通しも会社の説明で確かめよう。
03 期待や心配は、何だろう?
高い倍率に成長への期待が含まれることもあれば、低い倍率に将来への心配が表れていることも。「低い=必ずお得」とは言い切れません。
「PER20倍」なら20年で元が取れる?
そう約束された数字ではありません。利益は毎年変わり、すべてが配当として支払われるわけでもなく、売るときの株価も変わります。
また、予想利益は確定していません。赤字や利益がゼロの会社は、通常のPERで同じように比較できません。表示が「―」だから、お得という意味でもないよ。
PERを知っただけで、買う会社を決めなくていいんです。「安いって、何と比べて?」と聞けるようになる。それが今日の収穫。
値札に、質問を
ひとつ足してみよう。
ミニクイズ
「1株の値段が低いから、割安な株だよ」
どう受け止める?
500円のミント社を、思い出してみよう。
今日の小さな一歩は、気になる会社の情報ページで「PER」「1株当たり利益」という言葉を探すこと。買うためではなく、読めるところをひとつ増やすつもりで。
見つけた数字:PERは何倍?
数字の条件:実績? 予想? いつの利益?
次の疑問:その利益は、何から生まれた?
全部わからなくても、「この予想は誰のもの?」とメモできたら前進。わかったことを自分の言葉で説明できると、人のおすすめも少し落ち着いて聞けるようになる。
わたしの、今日の発見。
※このページで選んだ内容やチェックは、送信・保存されません。
「なんとなくお得」から、
「理由を知りたい」へ。
家族の楽しみも、自分のこれからも大切にしたい。だから、お金を動かす前に少しずつ学ぶ。その時間も、自分で選べる未来の準備になるよ。
次は、「配当金」の話。
「配当が多い株なら、お得なの?」
受け取るお金と、その裏で確認したいことを見ていこう。
参考にした資料
2026年9月29日確認。会社・数字・場面は説明用の架空例です。特定の銘柄の購入を勧めるものではありません。株式は値下がりし、元本割れすることがあります。


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